予備校は?
大吉は、予備校に行くことを決意した。本当は、英語専門の塾に行きたかったのだが、親に反対されたため予備校に行くことになった。
大吉が選んだ予備校は、駿台予備学校 御茶ノ水1号館。
駿台御茶ノ水、通称「すん茶」は浪人界隈では超有名で、駿台の聖地とも言われてる。
大吉が選んだコースは、「難関国立コース」
浪人が開始した時点で、慶應を第一志望をするのはなんか違うと思っていた。なぜなら、現役の時に東大を諦めていたこともあったからだ。
一年間あれば、慶應はもちろんのこと、東大や京大にも受かるという自信があった。ただ、明確に、東大か京大を志望していなかったので、難関国立コースを選んだ。
大吉は、駿台御茶ノ水1号館の「難関国立コース」で浪人することにした。
入塾が遅れて一番下のクラスに入ることに
大吉はが駿台に入ったのは、4月末である。本来ならば、4月初頭に入塾するのが普通である。
遅れた理由は、親が予備校に反対したからだ。
親の意見:「不真面目なあなたが予備校に通って勉強を頑張ると思えない。高校受験も失敗して、現役の時も失敗しているから、浪人して受かるとも思えない」
大吉の意見:「俺は現役の時そこそこ勉強していた。得点開示はまだだが、ギリギリで落ちているはず。現役の時、独学で勉強していたから、浪人で予備校に行けば、さらに成績が上がるだろう」
こういうやり取りがあって、予備校入学が難航したのだ。
というわけで、駿台への入塾が遅れた。
駿台のクラス分けテストなるものを、大吉は受けることができず一番下のクラスに入ることに。
LI, LJ , LK という3つのクラスがあって、各クラス30〜40人くらい。
大吉は、LKであった。
大吉は、クラス分けテストを受けられず、最底辺のクラスに入れられる。
一瞬で駿台を不登校になる
大吉は、親に100万円強の学費を一括で払ってもらい、駿台に通い始める。
最初は、「親への感謝を忘れずに、一生懸命一年間通って勉強するぞ」と思っていた。
しかし、気づけば、GW前には駿台に行かなくなっていた。やはり大吉は、不真面目なのだ。
「大学生はGW明けには、学校に来なくなる」という言葉があるが、浪人生のくせして大学生よりサボり始めるのが早いのだ。 本当に呆れたものだ。
大吉は、GW前に予備校に行かなくなった。
5月の駿台全国模試で慶應A判定!?
大吉は、5月に駿台全国記述模試を受ける。浪人してから初めての、模擬試験ということで、現時点での実力を図るにはとてもちょうどよかった。
結果は、かなりよかった!
偏差値は以下の通り
英語 68.5 世界史 63.5 数学 55 国語 56
慶應義塾大学 法学部 A
慶應義塾大学 経済学部 A
慶應義塾大学 商学部 B
早稲田大学 商学部 A
早慶の色々な学部でA判定を取れた。「やっぱり、現役の時頑張ってたんだ!」って思った。
得点開示で17点差で落ちてたこと、5月の模試で早慶A判定だったことで自信がついた。
コース内で2位でした。 上位20人くらいが貼り出されていたのだが、大吉以外全員一番上のクラスであった。
逆に、成績がいいのに最底辺のクラスにいたことが不登校につながりました。一緒に切磋琢磨し合える友達がいなかくても成績がいいのなら、予備校に通う意味はないと思ったのだ。
大吉は、5月の駿台全国模試で早慶A判定をとって自信がつき、不登校になった。
不登校が喜ぶ 駿台のリモート授業
大吉が浪人していた時は、新型コロナウイルスが蔓延していた時期だ。そのため、駿台はタブレットを生徒に配布し、リアルタイムとオンデマンドの両方で学習できるような環境を整えてくれていた。
不登校になった大吉は、家の布団の中でオンデマンド授業を見ていた。
インターネットによって学習方法の幅が広がったことは、とてもありがたいと思っている。
視聴期限が1週間ほどなので、何回も見返すこともできる。
浪人中の勉強時間
平均勉強時間: 1.5h
浪人生といえば、朝から晩まで予備校に行って、1日に10時間くらい勉強しているイメージだ。しかし、大吉はまるで違った。
全く勉強しないで1週間過ごしたこともあった。逆に、1月の直前期は、8時間くらい勉強していた。
平均して、1.5hなのだ。
親からも、「結局勉強全然してないね。予備校代100万円返して欲しいわ。自宅浪人でよかったでしょうに」と言われた。
当時の自分は、「予備校代は出すのは親として当然でしょ」と思っていた。
しかし、今思うと、当時の自分のような人間に到底お金を出したいとは思えない。
大吉の平均勉強時間: 1.5h
親「受験料出さないからね」
予備校に行かなくなった大吉。5月末くらいに、親にこう言われる。
「受験料はバイトで稼ぎなさい。そんなに勉強忙しそうじゃないならできるでしょう?」
大吉は、「まじかあ、、、」と思った。
ただ、親の言うことが至極当然すぎて何もいえなかった。
というわけで、大吉はバイトを探し始める。
受験料いくら必要?
共通テスト 18,000円
私立大学 35,000円
東京大学 17,000円
私立大学の受験料はとても高い。時給1,000円で35時間働いてやっと稼げるお金だ。
学歴もなくアルバイトしかできない浪人生にとっては、とても大きい金額だ。
共通テスト、東大、早慶4学部、滑り止めのMARCH3校で考えると、
8校で、28万円 !!
6月から毎月4万円ずつ稼げば、7ヶ月で28万円貯金できる。
ただ、たった28万円で名門大学に入学するチャンスを得ることができると考えると、前向きに考えられる。
大吉は、受験料28万円をバイトで稼がなければならないと気づいた。
駿台から親が呼び出される
6月くらいのことだ。駿台の担任から電話がかかってきて、親が呼び出されて三者面談が行われた。
理由は、「大吉がクラスメイトの出席率の低下に影響を与えているから」というもの。
「ん? どゆこと?w」 「授業にいない俺がどうやって影響を与えてるんだ?駿台に行って、クラスメイトを遊びに連れ出してるわけでもなかろうし」
担任が言うには、大吉が授業に来ないのに模試で2位を取ったことで、「授業受けなくても成績取れるんじゃね?」って思う人が出てきてるらしい。
正直、トバッチリでしかない。
母親は「こんなことで呼び出されたのか」って言ってた。
帰りにお茶の水の、「珈琲 穂高」に行った。人生について話した気がする。
この時の母親の言葉「あなたを育てるときに、宇宙規模の心を持って育てろって、親戚の人から言われたの」。
今思うと、小さい頃からかなり母親には迷惑をかけていたなあと思う。それがわかっているだけで、かなりの成長だと思っている。
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